社宅や家賃の補助金とは？知っておきたい住宅関連の福利厚生

更新日：2023/04/06

社宅や家賃の補助金とは？知っておきたい住宅関連の福利厚生

住宅は生活に欠かせない大切なものですが、その確保や家賃の支払いに窮することも少なくありません。このようなときに役立つのが企業から支給される手当の存在です。

企業によっては社宅や家賃の補助金の支給など、住宅に関する福利厚生を用意しているところもあるからです。この記事では、企業における住宅関連の福祉厚生の種類と概要について解説していきます。

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目次

企業の住宅に関する福利厚生にはどのようなものがあるの？
【社宅・家賃の補助金など】代表的な住宅関連の福利厚生の種類
住宅手当はいくらもらえる？気になる相場を紹介
社宅や家賃の補助金など住宅関連の福利厚生を把握しておこう！

企業の住宅に関する福利厚生にはどのようなものがあるの？

企業が行っている住宅に関する福祉厚生として「社宅・社員寮」「家賃の補助金」「住宅ローンの補助金」などが挙げられます。

ただし、これらは法律で定められたものではなく、いわゆる「法定外の福利厚生」に該当するものです。つまり、住宅関連手当の実施はあくまでも任意という位置づけになります。

住宅関連の福利厚生が充実しているかどうかは企業によってもまちまちです。これらがまったくない企業もあれば、手厚い企業も存在します。そのため、従業員が受けられる手当の種類や金額も企業によって異なってきます。

【社宅・家賃の補助金など】代表的な住宅関連の福利厚生の種類

ここでは、前述した代表的な福利厚生「社宅・社員寮」「家賃の補助金」「住宅ローンの補助金」の概要について解説していきます。

社宅・社員寮

社宅や社員寮とは、企業が所有する建物、あるいは、不動産会社から借りた賃貸物件いわゆる「借り上げ住宅」を従業員に貸し出すものをいいます。借り上げ住宅のなかには、従業員が探し出した物件を企業名義で契約するケースも増えてきました。

社宅や社員寮の家賃はいずれも安く設定されていることが一般的で、従業員の金銭的負担が軽減されるメリットが大きいです。また、社員寮のなかには家具や家電、さらには食事まで付いているところもあるため、金銭面だけでなく家事の負担軽減にも役立ちます。

家賃の補助金

家賃の補助金は、従業員が賃貸物件に住んでいる場合、家賃の一部に対して補助金を支払うものです。

具体的な支給条件や支給対象者、金額などは企業によってさまざまです。ただし、従業員間の不公平をなくするために、企業内で統一されています。補助金の支払い条件として、職場までの距離、世帯主かどうかなどが挙げられます。

ちなみに、世帯主に支給されるのは2名以上で暮らしている場合です。そのため、家賃補助の支給額が多い人を世帯主にすると、より多くの収入を得ることにもつながります。ただし、家賃の補助金は「現金」として支払うのが一般的で、給与と同じく課税対象になることも把握しておきましょう。

住宅ローンの補助金

住宅ローン補助金の対象は住宅ローンの一部費用です。家賃の補助金と同じく現金支払いのため、課税対象になる点でも共通しています。

補助金の決定に際しては、雇用形態や扶養家族の人数などが考慮されることが一般的です。もちろん、補助金の対象になるかどうかは個々によって異なります。

ただし、「同一労働同一賃金の原則」の関係もあり、こちらの条件にあたる場合は雇用形態とは関係ありません。住宅ローンの支払額に応じて段階的に決めている企業もあるので、勤務先がどのような形を取っているのか確認することが大切です。

住宅手当はいくらもらえる？気になる相場を紹介

厚生労働省が発表した「平成27年就労概況賃金制度」によると、労働者1人あたりの住宅手当の平均支給額は1万7000円程度となっています。

ただし、企業規模によっても平均額が異なり、前述した金額に該当するのは300～999人のところです。企業規模が大きさに比例して支給額も高くなる傾向がみられます。

資料によると、1000人以上の企業では1万9333円、30～99人のところでは1万4359円です。さらに、住宅手当の金額が業種や職種によって異なる点も見逃せません。ちなみに、住宅手当が一番多いのは「情報通信業」の2万5312円、もっとも少ないのは「電気・ガス・熱供給・水道業」の1万466円となっています。

住宅手当の支給は任意ですが、手当のある企業は福利厚生が充実している目安になります。相場金額を参考にしたうえで、勤務先の状況を把握するとよいでしょう。